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ミンナ大好き○○の末路 2020年からアーリーリタイアはじめました

最終回をむかえた魔進戦隊キラメイジャーはコンテンツの送り手と消費者とのレスバの物語

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  最終回をむかえた魔進戦隊キラメイジャーはコンテンツの送り手と消費者とのレスバの物語だったという穿った見解のひとつも書いておこうと思います

 敵組織であるヨドンヘイムは邪面師、邪面獣と構成員が仮面を被った集団です。そして番組終盤で最高権力者のヨドン皇帝は多重人格者と明かされます。これは仮面がそのままペルソナの暗喩であったと考えられます。ペルソナとはそもそもが演劇用の仮面が語源ですが、ユング心理学用語で自己の外的側面、周囲に適応する為に被る仮面、他人から見た自分といったトコロです。まあ、そこまで意味をもたせて名付けてはいないとは思いますが、皇帝の人格の1人の名前がシャドウというのも何気に心理学用語に関連してますし。つまりは、ヨドンヘイムとは地球を脅かす侵略者という体をとっていますが、実は取り繕った仮面を被ったボク達ワタシ達なわけです

 対するキラメイジャーはというと、メンバーはそれぞれ一芸に秀でています。芸術、演劇、スポーツは肉体のスプリンターと技巧のeスポーツ、医療。さらに、「ワンダー」が口癖のトレジャーハンターが加わりますが、要は未知への探求心ですよね。自然の驚異だったりとか。これらひっくるめると、全部エンタメのコンテンツなんですよね。そもそも、キラメイジャーを技術的・経済的にサポートするCARATは企業家でもある博多南無鈴が設立した私設地球防衛組織という設定ですが、これってパトロンが主催するサロンなんですね。現代のサロンなので没落した王侯貴族(クリスタリア)になりかわって資産家が取り仕切ってるわけです。まあ、キラメイジャーとはコンテンツの送り手側の代弁者なわけです

 コンテンツの送り手とやっかいな消費者とのレスバ。その前提で一年間のストーリーをイロイロと検証は出来るのですが長くなるので、ヨドン皇帝の最終回のセリフだけでも振り返ってみると……

「我はそもそも澱みに生まれた蛇の化身。大した戦士ではなかった。」

「それ(天啓をうけ制作した最初の邪面)を被ると無敵になった気がした」

 自ら“大した戦士ではなかった”と評する己が“仮面を被ると無敵になった気がした”。これなんて、何かの権威だったり、あるいは匿名の仮面を被ってSNSなどで大暴れしてる方々を彷彿させますよね。無敵の皇帝が多重人格なのは別アカウントとか自作自演とかの暗喩ともとれまし、仮面の下の顔が弱点というのも身元バレしたらそら終わりますよねという話ですし

「倒した相手の屍を喰らう事を重ね我はより強くなった」

「おのれ、我の養分になるだけの虫けらの分際で」

 リスペクトも無くここまで高慢になってただ場を荒らすだけの消費者に、それでもコンテンツの力で打ち破りたいとうクリエイターの祈りにも似た願い、それがキラメキの意味するものだったのかもしれませんね

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や~め~て~

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