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ミンナ大好き○○の末路 2020年からアーリーリタイアはじめました

ジョジョランズが始まってしまったので急いでジョジョリオンを飲み込んだら大黒摩季のら・ら・らだった

 ジョジョの奇妙な冒険第9部

 ジョジョランズの連載が始まったので

 前作ジョジョリオンを大急ぎで読み直したところ、DISCで高校生ぐらいまでの詳細な記憶を突然インストールされて理解が追い付かずに混乱して急にナンパの極意を語りだしたりと回転寿司の寿司を舐めるような友達間の悪ノリを出してしまったウエザーぐらい混乱してしまいました

 6部ストーンオーシャンでのプッチ神父の時の加速後へ世界を移したジョジョシリーズは、第1話で物語の結末を語るようになりました。7部スティールボールランは「この『物語』はぼくが歩き出す物語だ」 最新作ジョジョランズは「これは亜熱帯の島々でひとりの少年が富豪になっていく物語」

 しかしジョジョリオンは「これは呪いを解く物語」と“ぼく”や“少年”といった主体が不在です。そもそもこれを7部9部と異なり8部主人公の定助でなくヒロインの康穂に言わせています

 そうして、震災直後の作者の故郷をモデルにした舞台で、記憶を無くした主人公の自分探しが始まるわけですが

 もう、この時点で、私小説や心境小説ノリですよね。当然、荒木飛呂彦先生は石仮面をかぶった吸血鬼でスタンド使いなので描かれてる事は全て事実ですし

 まあ、実際はフィクションですので私小説とはいいませんが、登場人物が他者でありながらも作者のペルソナである割合が、他の部とくらべ濃度が異様に高かったからこそ、独特の空気になったのではないかと思います

 自分も老いたけど周りも老いたから何か病院ばかり行ってるし、この治療しろとか薬飲めとか言われた通りやったら確かに良くはなるけど何か怪しいし、仕事しないとだし、娘婿は理解してあげたいけど何考えてるかわからないし何かぶん殴ってやりたいし、孫は可愛いし、ああ何か故郷が大変な事になってるし……

 そんな日々の徒然が極めてダイレクトに描かれていたのがジョジョリオンという作品だったのではないかと

 だから、定助が襲われたスタンド能力も体の自由が利かなくなる、物忘れをする、血管が切れる、身体が冷える、心臓が何かキュっとする、身体が軟化する、他人がわざとぶつかってくる気がする、息苦しくなるみたいな高齢者の抱えがちな病理をデフォルメしたものだったのではないかと思えてきます

  こんな年齢だし…親も歳だし…あなたしかいないし…ねぇ ららら 何かやらなきゃ誰にも会えない

 あ、大黒摩季ら・ら・ら

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